SDGsなプロジェクト

九州の企業が取り組むSDGsプロジェクト

目標は“インクルーシブ(排除しない)コミュニティ”を作ること。違いを個性と認め合える社会を目指して。

Last Update | 2022.08.31

社会福祉法人 桜虹会

社会福祉法人 桜虹会
住所 : 福岡県飯塚市忠隈71-4 NEROBOTANICA2階-E
TEL : 0948-26-8700
http://www.lien-inc.net

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  • 人や国の不平等をなくそう
  • 平和と公正をすべての人に
  • パートナーシップで目標を達成しよう

発達障害は、周りの人たちの認識や接し方で解決できる社会課題

 厚生労働省によると「発達障害は、生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態」と定義されている。具体的には、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症 (ADHD) 、学習症 (学習障害) 、チック症、吃音などが含まれるとされ、おもにコミュニケーションや動作等の分野で特徴的な行動を見せる場合が多い。そのため、その悩みを抱える本人が生きづらさを感じたり、保護者が育児の悩みを抱えたりすることがある。しかしながら「発達障害があっても、本人や家族・周囲の人が特性に応じた日常生活や学校・職場での過ごし方を工夫することで、持っている力を活かしやすくなったり、日常生活の困難を軽減させたりすることができる (厚生労働省) 」と示されているように、実は、本人や保護者の周りの人たちの認識や感じ方、接し方により、本人たちの悩みは大幅に解消される問題であり、まさにSDGsの特徴である「誰一人取り残さない」という考え方に基づいて解決できる社会課題の一つと言える。この発達障害に悩む人たちの「社会的障壁 [註1] 」の除去を目的に「発達障害者支援法」が定められている。
[註1] 発達障害がある者にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のもの。

政府広報オンラインより抜粋

 発達障害のある子どもは、おもに社会性やコミュニケーションを苦手とする場合が多く、幼稚園や小学校など、家庭から出て社会的な集団に入るようになると、さまざまな問題や困難に直面することになる。発達障害のある子どもが、社会に適応する力を身につけながら、自分らしく成長できるようにするためには、発達障害に早期に気づき適切な療育 [註2] が受けられる状況におかれることが大切とされる。そのため地域における療育の場として重要な役割を担うのが児童発達支援センターや児童発達支援事業所である。今回ご紹介する社会福祉法人桜虹会は、飯塚地区を中心に7つの拠点で療育に取り組む事業者で、飯塚地区においては、この分野の草分けとも言える。桜虹会の取組みを詳しく見ていくと、今日的なキーワードである“インクルーシブ”の本質にも触れることができる。
 [註2] 医療や訓練、教育、福祉などを通じて、障害があっても社会に適応し自立できるように育成すること。

飯塚における児童発達支援の草分け的存在

 「児童発達支援というのは、児童福祉法に基づいて、おもに未就学の子どもたちを対象にして、集団や個別で“療育”をおこなうものです。私たちは、日常生活の基本動作とか認知の方法などが“自分でできるようになる”ためのサポートや、幼稚園や小学校など社会的な集団生活にも適応できるような支援をおこなっています。さらに小学校に進んだ子どもたちには、放課後等デイサービスで、発達に不安のある子どもたちの放課後の居場所作りや、ご家族に代わって一時的にケアをしたりもしています」と教えてくれたのは社会福祉法人 桜虹会 理事長 三木千恵美さん。三木さんが今のような福祉や支援の事業に取り組み始めたのは2010年のこと。「当時、私は介護福祉士として介護施設に勤務していましたが、祖父が体調を崩してしまい日常的なケアが必要になって、(私の) 両親は病気がちで祖父の世話をする人が誰もいないってことになったんですね。祖父は施設にいたのですが、いつも『家に帰りたい』と言っていて、その願いをどうにか叶えられないかと思って、それこそ祖父の家の2階で訪問介護の会社を立ち上げました。それが株式会社Lien (リアン) です。訪問介護の仕事をしながら計画相談 [註3] にも従事していたのですが、その中で発達に不安のある子どもたちの支援計画を作っていると、当時飯塚には子どもたちが通える児童通所支援 [註4] が少ないなと感じることが多くて。次第に、地域の皆さんから『児童通所支援をやってほしい』という声をいただくことが多くなって、それで本格的に事業として取り組むことにしました。それが2016年のことです」。児童通所支援については、2012年の児童福祉法改正によりさまざまな不安を抱える子どもたちを支援できるよう整備されたので、2016年に本格参入した三木さんは、飯塚地区において、当時は競合他社がほとんどいない状況だったそうだ。
[註3] 障害福祉サービスの利用申請に必要なサービス等の利用計画を作成したり、サービスの利用に関する相談に対応したり、関係機関との連絡調整などを行うもの。
[註4] 児童福祉法に基づく支援で、療育や訓練等が必要な児童に対して、日常生活の基本的動作の指導、知識や技能の提供、集団生活への適応訓練等の支援を行うもの。

社会福祉法人 桜虹会 理事長 三木千恵美さん

 桜虹会のホームページのトップには「私たちは子どもたちが持つ能力や可能性を最大限伸ばせる療育を目指します」と、その理念が記されている。「たとえば、私たちは一人ひとり違いますよね。好き嫌いも違うし性格や生い立ちも違う。そこで育まれてきた常識も違う。それを全部まとめて“個性”と呼んでいます。特に最近は“多様性”が叫ばれていますので、その違いをお互いが受け入れる社会に少しづつ変わってきていると思います。みんなが全部同じことをしなければならない社会ではなくて、自分の好きなこととか、得意なことにどんどんチャレンジできる環境を作りたい。それが私たちが取り組んでいる児童発達支援の基本の考え方です。いわゆる発達障害と診断される子どもたちは、コミュニケーションの取り方が苦手なんだけれど、逆に自分の得意なこともいっぱいあるんです。苦手なことが原因で、子どもたちの将来の可能性がものすごく狭められるのは絶対に違う。自分の好きとか自信のあることに、日々の暮らしの中で楽しく取り組むことで、将来の自分がやりたいこととか、そういう道が見つかったりとか、そこにチャレンジできるチャンスを手に入れたりとか、私たちはそういうことを実現するための場所でありたいんです。私たちは“預かり型”ではなく“チャレンジ型”ですね」と三木さんは語る。

「子どもたちの可能性を伸ばす」その本当の意味とは?

 「発達障害という名前を聞くと、皆さんいろいろな受け止めをされます。でも発達に不安のある子どもを見ているだけではわかりません。たとえば他の子どもたちと同じだけど、ちょっと落ち着きがないとか、5~10分すると動き出すとかですね。じゃあ、なんで落ち着きがなくなるのか? そこにはちゃんと理由があって、それは終わりが見えなかったりとか次に何をするのかが分からなくて不安になるってことなんです。それってみんな同じだと思うんです。今日の取材だって、事前に『何時に終わる予定です』って教えてもらっているので安心ですが、それが分からないままだと『この後○○時に次のアポイントがあるんだけど大丈夫かな? 』って不安になって、こんな風に落ち着いてお話できないと思うんです。それと一緒なんです。みんなそれぞれ事情が違う、それを (周りの人への) 伝え方をもっと工夫すれば落ち着いて過ごせるんです」と言う三木さんの言葉には、その中に大切なキーワードがたくさん含まれていて多くのことに気付かされる。

「SDGsを自分ごとに」をテーマに開催したワークショップ

 三木さんは続ける。「先ほど、発達に不安のある子どもたちは伝え方が大切だって話をしました。その特徴とか性質について周りが認めてくれることも大切なんですが、本当に大事なのは、本人とご家族が、みんなとの違いを“個性”だと認識できるかどうか、その転換が一番難しいんです。たとえば3歳児検診とかで医師から自分の子どもが発達障害の可能性が高いと告げられると、保護者の方は大きな不安を抱えてしまいます。『なぜウチの子が…』とか『この子の将来はどうなるの…』とかネガティブな反応になります。子どもたちも、他のお友だちはできても自分にはできないことがあることが次第に分かるようになって、やっぱり悲しくなったり自分一人だけで過ごすようになったりします。私たちの療育は、その子の個性を最大限に伸ばすことを目的にしています。そのためには、自分には苦手なことがあることを認めて、でも得意なことや好きなこともたくさんあることを知って、それを楽しんでやることで、次第に自己肯定感を高めて暮らしていけるようになることを、そのサポートをしています。もし、自分から『私はこういう特徴や性質があります』ということを、周りの人に、事前にきちんと自分の正直な言葉で伝えられれば、周りの人も、それは個性として理解して寄り添ってくれるはずだと思うんです。法律に違反するのはダメだけれども、周りの人に迷惑をかけない程度であればみんな許容できるはずです。そのためには、まず大人が子どもの特性を認めて、苦手なことがあることを理解して、でも得意なことや好きなことをしっかり伸ばせる環境を作ることで、子どもたちが前向きに生きていける、そんなスイッチを自分で押せるように、そのために私たちは寄り添っていきたいと思います」。

専門人材だからこそできる療育

 では具体的な療育の現場では何が起きているのだろうか? 桜虹会が運営する拠点の一つ「子ども発達支援センターにじっこ.飯塚」に伺った。児童発達支援センターとは、障害の重度化や多様化に対応する専門的機能の強化を図るため、地域の児童発達支援の中核的機能を担う施設で、その地域で児童通所支援を運営している他の事業所とも密接な連携を図りながら、地域の児童発達支援体制を整える役割を持つ。三木さんによると「より良い児童通所支援事業を運営するには、①わかりやすい情報発信 ②専門性の強化 ③スタッフの継続性 の3つの要素が大切です。専門的な知識を持ったスタッフが常駐していることで、子どもたちに良質で幅広い療育が提供できるし、スタッフが離職しないというのは、子どもたちや保護者の方と長い期間に渡ってコミュニケーションが取れるのでお互いの安心感につながります」と教えてくれた。今回は、公認心理士の大河原美郷さんと作業療法士の宮田佳香さん、2人の専門人材に話を聞いた。

子ども発達支援センターにじっこ.飯塚 公認心理士 大河原美郷さん

 「私は、公認心理士として、お子さんの特性に応じて心理の分野をサポートしています。特に他人とのコミュニケーションの取り方とかやりとりの方法とかで、たとえば、私が手に持っている道具が欲しいなって思った子でも、『貸して』って言えない子がいたりします。いきなり手を出して奪い取ったり、どう伝えればいいのかわからず困ったり。そういう時に『貸して』『どうぞ』というやりとりができるようにするために、子どもたちに寄り添ってサポートしています」と言う大河原さん。公認心理師とは、保健医療や福祉などの分野で、心理学に関する専門的知識および技術を活用し、助言や指導、援助、分析などをするプロフェッショナルで、2017年に公認心理師法が施行されたことで誕生した“心理職の国家資格”である。「心理の専門職としてのノウハウはありますが、子どもが10人いると10人全員が違います。だからいつも“応用が10割”という感覚で、一人ひとりの子どもたちとどうやってコミュニケーションを成立させるかが大変です。あることができた時に「 (できて) よかったね」って声をかけるような時も、元気にやりとりするのが好きな子もいれば、淡々とやりとりした方が安心できる子もいます。私も、その都度その子どもの特性に合わせて、声とか表情とかを“演技”したりして、少しづつ子どもたちとの距離感を縮めていって、安心できる他人になれるように務めています」。

子ども発達支援センターにじっこ.飯塚 作業療法士 宮田佳香さん

 一方の宮田さんは作業療法士なので、日常生活における動きとか活動全般をサポートするプロフェッショナル。「作業とは、動くこと、食べること、寝ること、書くことなど、子どもたちの日々の暮らしの全般で、身体の使い方とその認知をサポートします。たとえば“トンネルくぐり”と言う遊びのプログラムがあるんですが、その穴のに入って中を潜って外に出るということがイメージできない子どもがいます。そうすると入り口で頭をぶつけたり、どうしていいか分からなかったり。あとボタンを穴に通すことが苦手な子どもがいますが、トレーニングを重ねて、自分で寝る時にパジャマを着られるようになると、それが洋服を着ることができるようになる第一歩になるとか、そういう分野をサポートしています。子どもたちは、苦手なことがあると、その作業をすることが嫌いになって自分でやらなくなります。そうすると、さっきのボタンの話ではないですが、将来、いろいろな洋服を着て楽しむこと、そのものに興味が持てなくなる可能性があります。一つの苦手なことが、その子の可能性を失くしてしまわないように、私たちは毎日、その子どもの特性に応じて、信頼関係を築きながら少しづつ少しづつ“できること”を増やせるように務めています」と宮田さんは教えてくれた。

 お二人とも、それぞれに心理や作業といった専門分野のノウハウがあるものの「大切なのは子どもとの信頼関係とチームワーク」という話をするのが印象的だ。「子どもたちは敏感で、特に知らない顔には緊張します。だから療育を進めるには、まずは少しづつ歩み寄るところから始めます。いきなり身体を触られるのが嫌な子もいれば、逆にとても人懐っこい子もいて、心理的にも物理的にも、子どもとの距離感をどうやって縮めていくかは、一人ひとり考えながらです。それはもう、じわりじわりにじり寄る感じですね」と言う大河原さん。「ただ、作業療法士として一線は引いています。私たちは保護者ではないので、特定の子どもを24時間、一生サポートできるわけではない。子どもたちの世界はこの『にじっこ.飯塚』だけではないし、私との関係性がすべてではないんですね。家庭があって、小学校に上がればもっと世界は広がる。そういう、広い世界の中の一部として、私たちが居ることをきちんと知ってもらわないといけません。子どもたちや保護者の方が、私たちに“依存”してはいけない。私の前では(その作業が)できても、他の人とはできない、それじゃ“できた”にならないんです。だから子どもたちとの信頼関係の作り方は本当に難しいです」と言う宮田さんの言葉には、ハッとさせられる。

身体の使い方と空間認知を学ぶ「うんどうのへや」
「子ども発達支援センターにじっこ.飯塚」の療育で使われている教材の数々

 発達に不安のある子どもは「できることとできないことの凹凸の差が激しいんです。できないことは極端にできないけれど、得意なこともすごくある。でも、できないことばかりにスポットライトが当てられるので、できないことが悲しいというよりも『したくない』ってなります。そうすると、他人と比べて“できない自分”ばかりを気にして、どんどん自己肯定感が低くなって、一人で過ごすことが増えたりします。 (子どもたちは) 好きなことやできることは自分から積極的にやりますので、できないことや苦手なことに、少しづつチャレンジできるようにサポートします」と言う大河原さん。とは言え、苦手なことにチャレンジするのは難しいのでは? 「そうなんです。苦手なことやできないとわかっていることは、気持ちがそこに向かないとチャレンジすらしなくなります。作業も心理も両方必要なんです。苦手なことにチャレンジしてくれるようにするには、たとえば、最初はその子が気になるものだったり好きなものから始めて、その後で嫌なものや苦手なものにチャレンジして、最後に大好きなものをやるようなプログラムを組んだりします。『これをやったら、次に大好きなものができる』というように子どもたちの気持ちを揺さぶってあげて、仮にその時は苦手なことができなくても『次にまたやりたい』って思ってくれるような、心理と作業の積み重ねです。だから私たちはチームとして連携しながら療育する必要があって、専門家としてのテクニックやノウハウだけでは療育は進みません。気持ちと技術と、スタッフみんなのチームワークが不可欠です」と宮田さんは語る。
 話の最後に、なぜそのモチベーションが維持できるのかを尋ねてみると「子どもたちが、できなかったことができるようになった時の達成感は、本当に凄くって、そんな子どもたちの成長を、間近で (保護者の方と) 一緒に喜べるのは、本当に幸せです」と教えてくれた。

放課後等デイサービスを提供する「りあん西徳前教室」を併設している「子ども発達支援センターにじっこ.飯塚」

目標は“インクルーシブ・コミュニティ”の実現

 「私の次の目標は“インクルーシブ・コミュニティ”を作ることなんです。障害があってもなくても誰もが立ち寄れる場所作りをしたいんです」と三木さんは言う。インクルーシブとは“包摂的な”という意味で、誰も排除しない社会を目指す考え方。最近では「インクルーシブ公園」と言って、障害のある子どももない子どもも一緒に遊ぶことができる公園が全国で増加していて、車イスで登れるすべり台や背もたれのついたブランコなど、誰もが同じように遊べるような遊具が揃っている。
 「昔は、それこそ昭和の頃は、一つのルールだけでみんなを一つの空間に入れ込んでいました。一人ひとり得意なこと苦手なことがあるので、その一つのルールが得意な子どももいれば、苦手な子どももいる。でもその“苦手”なことは“悪い”とされてしまい苦しい思いをした子どもたちもたくさんいました。じゃあ、それを解決しましょうって言ってルールを分けて空間も分けてしまうと、ご存知のように“分断”が起きました。性別や人種、民族や国籍、出身地や社会的地位、障害の有無などによって、たくさんの人々が分け隔てられてしまい、別のグループ同士では相入れない状況が生まれてしまいました。…で、今は、それこそSDGsの考え方が少しづつ浸透しているように、ダイバーシティやジェンダー平等など、空間を共有しながらお互いの事情を尊重し、ゆるやかな境界線がその時その時で変化する社会に変わってきていると思うんです。それが“インクルーシブ”というキーワードなのかなって。私は『障害があってもなくても立ち寄っていいんだよ』っていう場所作りを目指しています。其処には、たとえば生活環境が苦しかったり、親からの虐待を受けている子どもたちも含まれる。そういう子どもたちも含んで、誰もが立ち寄れる場所作りをしたいんです」。

 三木さんは続ける。「その中で大切なのは、地域がどうやってインクルーシブしていくかってことだと思うんです。たとえば、通所施設の中にインクルーシブな公園を作ったり、カフェみたいなものを作れば大人も子どもも気軽に立ち寄れて、ちょっとホッとできる場所があるとか。子育てに疲れて苦しい思いをされている保護者の方もちょっとお茶できて、その苦しさを話せたり理解してもらえる場所があるだけで (その通所施設に) 行きやすいと思うんです。子どもとは別の次元の話で、地域で孤立している大人たちが、気軽に立ち寄れたり、施設の運営のちょっとしたお手伝いをすることで、コミュニティの中での役割が認識できるとか、誰にでもフィットする場所を作りたいと思うんです。それは、私たちだけでは対応できないので、地域のいろいろな資源とか人材とか機能とかと連携しないと実現できません。だから地域の力が必要だし、これからそういう社会が求められるんだと思います」。そう、三木さんが語ってくれたように、企業が自社の事業を通じて「こんな社会に変えたい」という強い意志を持って事業を継続すること、それこそが企業がSDGsに取組む本当の意味なのだと痛感させられる。その「こんな社会に変えたい」という強い意志に、多くの人々が賛同し、具体的な社会課題解決につながる大きなチャレンジにつながるのだ。